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2026年11月1日 中小企業庁 経営の手引き

融資を受けやすい決算書の整え方:数字を事実どおりに、説明できる形にお金を借りやすくするための「決算書」のととのえ方

金融機関は、融資の審査で決算書の数字を確かめ、その背景を経営者に尋ねます。融資を受けやすくするには、数字を良く見せるのではなく、事実どおりの数字を、筋道立てて説明できる形に整えることが基本です。経営者保証に関するガイドラインも、法人と経営者個人の資産・経理を明確に区分し、財務情報を適時に開示することを、保証に頼らない融資の考え方の前提に挙げています。ここでは、決算書を整えるときの一般的な着眼点を整理します。

決算書を整えるときの着眼点
  • 当てはまる:会社と経営者個人のお金を分けている
  • 当てはまる:使い道のはっきりしない資産(役員貸付金など)を整理している
  • 当てはまる:減価償却を決まりどおりに計上している
  • 当てはまる:売掛金・在庫の実在と回収の見込みを確かめている
  • 当てはまらない:利益を多く見せるために数字を書き換える

要点

  • 法人と経営者個人のお金を区分する。役員貸付金・仮払金・立替金など使い道のはっきりしない資産は、内容を整理し、回収や精算の計画を説明できるようにする
  • 減価償却は、利益が少ない年でも、決まりどおりに計上する。償却を飛ばした決算は、数字が実態とずれて見える
  • 売掛金・在庫・貸付金は、実在するか、回収・販売できるかを見直す。回収が難しいものは、そのまま載せ続けない
  • 月次の試算表を整え、決算書の数字の動きと事業計画(売上・利益・返済計画)をつなげて説明できるようにする
  • 決算書の数字を事実と異なるものにする(粉飾)ことはしない。融資の申込みで事実と異なる決算書を出すと、詐欺罪などに問われるおそれがある
対象:これから融資を申し込む予定の経営者、決算書の整理を考えている経理担当者

実務での対応

  • 役員貸付金・仮払金・立替金・長期未回収の売掛金などを一覧にし、内容と今後の精算・回収の計画をまとめる
  • 無料ツール「決算書の財務指標チェック」で、自己資本比率や債務償還年数、実態の自己資本比率を確認する
  • 決算書の数字の動きを、事実にもとづいて説明できるメモ(利益が増減した理由、借入の使い道)を用意し、不明な点は税理士に相談する
注意:本記事は一般的な着眼点の紹介です。個別の会計処理・税務処理は、事実関係と会計基準・税法に従う必要があります。具体的な決算書の作成や整理は、税理士・公認会計士などの専門家にご相談ください。

決算書は、1年間の会社の成績とお金の状態をまとめた書類で、銀行がお金を貸すかどうかを考えるときに見ます。大切なのは、数字をよく見せることではなく、本当のことを、きちんと説明できる形にしておくことです。会社のお金と社長個人のお金を分ける、使い道がはっきりしないお金の貸し借りを整理する、といった準備が役に立ちます。数字をごまかすのは、してはいけません。

決算書を説明できる形にする3つの段階
  1. ①整理会社と個人のお金を分け、使い道がはっきりしないお金を整理する
  2. ②確認売掛金や在庫が本当にあるか、回収・販売できるかを確かめる
  3. ③説明数字の動きの理由と、これからの計画を言葉でまとめる

ポイント

  • 会社のお金と、社長個人のお金をきちんと分ける
  • 「何のために貸したのかはっきりしないお金」は、中身を整理して説明できるようにする
  • 数字を書き換えるのはいけないこと。本当の数字を、わかりやすく説明できるようにする
たとえば:テストの成績を、自分でこっそり書き換えたら、あとで先生にばれて信用をなくしますよね。決算書も同じで、事実のままにして、点が低い理由と、どう直すかを説明できるほうが信頼されます。

ことばの意味

役員貸付金
会社が社長などにお金を貸したときの、まだ返してもらっていない分
減価償却
建物や機械のお金を、使う年数に分けて少しずつ費用にしていくこと
粉飾
決算書の数字を、本当とちがう内容にして、よく見せること

この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

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