銀行から融資を受けるときの豆知識:見られる点・保証・公的な制度お店や会社がお金を借りるとき、銀行は何を見る?
事業のための融資を受けるとき、金融機関は返済の見通しを、決算書の数字と事業の中身から総合的に判断します。公的な仕組みには、信用保証協会が保証する制度、日本政策金融公庫の融資、経営者の個人保証に頼らない融資を後押しする「経営者保証に関するガイドライン」などがあります。ここでは、融資の準備に役立つ基本的な知識を、官公庁の案内に沿って整理します。個別の審査の結果は、金融機関ごと・案件ごとに異なります。
- ①準備決算書・資金使途・返済計画・事業計画を整える
- ②相談取引金融機関や日本政策金融公庫、商工会議所等に相談する
- ③申込み必要書類を出して申し込む(保証付きなら信用保証協会も審査)
- ④審査金融機関が面談や資料で、返済の見通しなどを確認する
- ⑤契約・実行条件に合意して契約し、融資が実行される
要点
- 金融機関は、一般に、返済能力(利益と現金の動き)、財務の健全性(借入と自己資本のバランス)、事業の見通し、資金の使い道などを総合して見る
- 信用保証制度は、信用保証協会が中小企業の借入を保証し、返済が滞ったときに代わって払う(代位弁済)仕組み。保証料の負担がある
- 「経営者保証に関するガイドライン」(2014年2月適用)は、法人と経営者個人の資産・経理が分かれていること、法人の収益力で返済できること、財務情報を適時に開示することなどを満たす場合に、保証なしの融資や保証の見直しを検討できるとする自主的なルール
- 2024年3月15日から、保証料率の上乗せで経営者保証を付けない選択ができる信用保証制度(事業者選択型経営者保証非提供制度)が始まった。上乗せ幅は要件により0.25%または0.45%
- 創業時は、日本政策金融公庫などの創業向け融資が選択肢になる。制度の内容・条件は変わるため、最新は各機関の案内で確認する
実務での対応
- 決算書(直近2〜3期)と、借入・返済の一覧、事業計画の骨子を用意し、数字を事実どおりに説明できるようにする
- 無料ツール「決算書の財務指標チェック」で自社の指標を確認し、「借りられる金額の目安」で無理のない返済額を試算する
- 信用保証協会・日本政策金融公庫・取引金融機関の最新の案内を確認し、保証の有無・条件を相談する
会社が銀行からお金を借りるとき、銀行は「ちゃんと返してもらえるか」を、決算書という成績表と、これからの仕事の見通しで確かめます。お金を借りる人に代わって、返せなくなったときに支払ってくれる「信用保証協会」のような仕組みや、国のお金を扱う「日本政策金融公庫」もあります。借りる前に、どんなところを見られるかを知っておくと、準備がしやすくなります。
- ○当てはまる:借りたお金を何に使うか
- ○当てはまる:毎月いくらずつ、どうやって返すか
- ○当てはまる:決算書の数字が事実どおりで、説明できる
- ×当てはまらない:数字をよく見せるために書き換える(してはいけない)
ポイント
- 銀行は、会社が利益を出して返せるか、借りたお金の使い道がはっきりしているかなどを見る
- 「信用保証協会」は、会社が返せなくなったときに、会社に代わって銀行に払ってくれる(そのかわり会社は保証料を払う)
- 社長個人の財産をあてにしない借り方(経営者保証に頼らない融資)を広げる取り組みもある
ことばの意味
- 融資
- 銀行などが、返してもらう約束で会社にお金を貸すこと
- 信用保証協会
- 会社が返せなくなったとき、代わりに銀行へ払う公的な団体
- 決算書
- 1年間の会社の成績とお金の状態をまとめた書類
- 中小企業庁: 中小企業庁 経営者保証(経営者保証に関するガイドライン)
- 中小企業庁: 中小企業庁 信用補完制度の見直し
- 中小企業庁: 中小企業庁 保証料率の上乗せにより経営者保証を提供しないことを選択できる信用保証制度等を開始します
- 中小企業庁: 日本政策金融公庫 創業のための融資
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。