副業・兼業の労働時間は通算される:割増賃金・上限規制・管理モデル本業と副業の時間は、合わせて数える
労働基準法38条1項により、事業主が異なる場合でも労働時間は通算される。所定労働時間は契約の先後順、所定外労働時間は実際に所定外労働が行われた順に通算し、通算して法定労働時間を超えた自社の時間外労働には36協定と割増賃金が必要になる。簡便な方法として「管理モデル」がある。
- ①把握副業先の労働時間を自己申告などで把握
- ②通算所定は契約の先後順、所定外は発生順に足す
- ③判定通算で法定労働時間を超えた自社分を特定
- ④支払い自社分の時間外に36協定と割増賃金
要点
- 通算後の時間は、時間外労働の上限(単月100時間未満、複数月平均80時間以内)の範囲に収める
- 管理モデルは、先に契約した会社の法定外労働時間と後の会社の労働時間の合計が上限内になるよう、各社の上限を設定する
- 管理モデル導入後、後に契約した会社は自社の労働時間全体を法定外労働として割増賃金を支払う
- 健康診断・長時間労働者への面接指導・ストレスチェックは副業の有無にかかわらず実施義務
- モデル就業規則第70条は、許可制から届出制に改正されている
実務での対応
- 副業の届出制と、通算労働時間の把握方法(自己申告・管理モデル)を決める
- 就業規則の副業規定を見直す
会社をかけもちして働くときは、2つの仕事の時間をたして数えます。たして1日8時間をこえると、こえた分は「残業」あつかいになり、そのぶんの割増のお金が出ます。たし算の結果は、お給料の計算や、働きすぎを防ぐ決まりにも関わってきます。
- 本業
- 5時間
- +副業
- 4時間
- −1日の基準
- 8時間
- 残業あつかいになる時間
- 1時間
ポイント
- ちがう会社の仕事でも、働いた時間はいっしょに数える
- 合わせて長く働きすぎると体に悪いので、上限がある
- まず、どれだけ働いたかを自分でも会社に伝えることが大切
ことばの意味
- 通算
- 2つ以上の仕事の時間をたして1つに数えること
- 副業・兼業
- 本業のほかにもう一つ仕事をすること
- 厚生労働省: 厚生労働省 確かめよう労働条件 副業・兼業と労働条件
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。