税務調査での帳簿書類の提示・提出:電磁的記録の出し方と留置きの扱い税務署に帳簿を見せる・あずけるときのルール
国税庁の税務調査手続FAQは令和8年7月に、帳簿書類等の提示・提出に関する問3と電磁的記録の出し方を定めた問5が改訂されました。罰則がある一方で、趣旨を説明し承諾を得て行う運用であること、データで保存している帳簿の提示・提出の方法が示されています。
要点
- 正当な理由なく提示・提出を拒む、または虚偽記載の帳簿書類等を提示・提出すると、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科されることがある。ただし税務当局は強権的に行使せず、趣旨を説明し承諾を得て行うとしている(問3・令和8年7月一部改訂)
- 電磁的記録の提示は、内容をディスプレイ画面上で調査担当者が確認できる状態で示す(問5・令和8年7月一部改訂)
- 電磁的記録の提出は、プリントアウトの交付、調査担当者持参の媒体へのコピー、またはe-Tax・オンラインストレージ・メールの利用のいずれかになる場合がある。提出時には税務当局での取扱いを説明し、保存期間満了後に廃棄(消去)するとされている
- 帳簿書類等の留置き(預かり)は、必要性を説明したうえで承諾を得て行うもので、承諾なく強制的に留め置くことはない。必要がなくなれば遅滞なく返還される
- 調査対象年度の確認に必要な場合は、対象年度以外の帳簿書類等の提示をお願いすることがあるが、あくまでその対象年度の調査とされている
実務での対応
- 電子帳簿やクラウド会計のデータを、画面で示す方法と、印刷・コピーで出す方法の両方で出せるよう準備しておく
- 預かりを求められたら、預かる書類の範囲と返還の時期を担当者に確認する
税務署の人は、調べるために帳簿などを「見せてください」「出してください」とお願いすることがあります。いやだと言っても強引に持っていかれることはなく、理由の説明を聞いて、納得してから預けるやり方になっています。
- ①お願い税務署の人が理由を説明して預かりたいと伝える
- ②了解本人が納得して、いいと答える
- ③預かり必要な間だけ書類を預かる
- ④返すいらなくなったらすぐ返す
ポイント
- 正当な理由がないのに断ったり、うその帳簿を出したりすると、罰が科されることもあります
- 帳簿を預かるときも、理由を説明して、本人がいいと言ってからです
- 預かった帳簿は、いらなくなったらすぐ返してもらえます
ことばの意味
- 留置き
- 調べるために、書類を一時的に預かること
- 電磁的記録
- パソコンなどに入っているデータのこと
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。