関税の暫定税率404品目が令和9年3月末に期限 複数年化も論点に外国から買うものにかかる税の「期限つきの税率」を見直す話し合い
財務省は11月6日の関税・外国為替等審議会 関税分科会に「暫定税率の適用期限の見直し」を提出しました。令和9年3月31日に適用期限が到来する404品目について対応を検討する必要があるとし、これまで1年としてきた適用期間を、暫定的な性格や税率水準の根拠に持続性がある品目については複数年とすることも考えられるのではないかとしています。検討段階の資料で、決まったものではありません。
要点
- 資料は基本税率を「中長期的な観点から、内外価格差や真に必要な保護水準を勘案して設定される関税率」、暫定税率を「政策上の必要性等から、適用期限を定めて、基本税率を暫定的に修正する関税率」と説明している
- 令和9年3月31日に期限が到来するのは404品目。内訳は、ウルグアイ・ラウンド合意実施前に関税割当制度が導入されたもの13品目、同合意に基づき市場アクセス機会を提供するもの144品目、国家貿易制度86品目、協定税率等より低い水準・調整金等徴収99品目、関係国との協議結果によるもの54品目、産業政策上の必要性によるもの8品目
- 適用期間を1年としてきたのは「その時々に判断する」という趣旨によるものだが、長期にわたり延長されている品目があり、分科会でも「長年の間、暫定税率として毎年延長してきているという状態が正常な形なのか」との指摘があったと記されている
- 複数年とする場合の参考として、WTO協定上の譲許税率を修正する最初の機会が令和12年1月であることが挙げられている。関税暫定措置法の他の制度の適用期間は、特別緊急関税が1年、沖縄の選択課税制度が2年、沖縄の特定免税店制度と航空機部分品等の免税・加工再輸入減税が3年、特恵関税が10年
- 暫定税率を設定している品目数は令和元年度416品目から減り、令和8年度は404品目。令和8年度は石油化学製品製造用揮発油(ナフサ)・灯油・軽油の暫定税率廃止で8品目減った
対象:食品・皮革・化学品など関税の対象品目を輸入している会社と、通関・仕入・原価計算の担当者
実務での対応
- 自社が輸入している品目に適用されている税率が、基本税率・暫定税率・協定税率のどれなのかを通関書類で確かめる
- 暫定税率が適用されている品目があれば、令和9年3月31日に期限が来ることを前提に、令和9年度の関税改正の公表を追う
注意:この記事は審議会に提出された検討段階の資料にもとづくもので、未確定です。延長されるか、期間が何年になるか、品目ごとの扱いがどうなるかは今後の関税改正で決まり、内容や時期が変わることもあります。実際に適用される税率は税関にご確認ください。
外国から品物を買って日本に入れるとき、関税という税がかかります。関税の税率には、長く使う「基本の税率」と、期限を決めて一時的に差し替える「暫定の税率」の2つがあります。財務省は11月6日の会議に、令和9年3月31日で期限が切れる404品目をどうするかという資料を出しました。いまは1年ごとに決め直していますが、何年かまとめて決める案も話し合われています。まだ決まっていません。
基本税率暫定税率
決め方中長期の見方で、価格差や必要な保護の程度を考えて決める政策の必要から、期限を決めて基本税率を一時的に直す
期限期限はない期限がある(今回は令和9年3月31日に404品目)
今回の話し合い変える話は出ていない1年ごとではなく何年かまとめて決める案を検討
ポイント
- 関税の税率には、長く使う基本の税率と、期限つきの暫定の税率がある
- 令和9年3月31日で期限が切れる暫定の税率は404品目ある
- これまでは1年ごとに決め直してきたが、何年かまとめて決める案も出ている。決まった話ではない
たとえば:チーズやとうもろこし、落花生、革ぐつなどは、決められた量までは安い税率、それを超えると高い税率というしくみが使われています。この「安い側」の税率に期限がついていて、毎年決め直されています。
ことばの意味
- 関税
- 外国から品物を買って日本に入れるときにかかる税
- 暫定税率
- 期限を決めて、基本の税率を一時的に差し替える税率
出典(公表元)
公表元の確認日:2026年11月7日
この記事は、検討中・要望の段階の内容を先取りして紹介するものです。実際に決まるか、内容や時期が変わるかは確定していません。決まった段階で改めて公表元をご確認ください。
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。