BIS四半期レビュー(2026年9月): 長期金利は上昇、それでも投資家のリスク選好は堅調国の借金の心配で長期の金利が上昇。それでも投資家の気持ちは強いまま
BISは2026年9月14日、四半期レビューを公表しました。報告期間は地政学的緊張の再燃が上半期の良好な地合いを試し、ホルムズ海峡での敵対行為が物価と金融政策の見通しの不確実性を高めたと分析しています。財政負担の持続可能性への懸念も重なり、国債利回りが上昇し、AI主導の株式の勢いが揺らぎましたが、投資家のリスク選好は全体として底堅いままでした。
- ①長期金利国債利回りが上昇。長期債の上乗せ分(期間プレミアム)の上昇が一因
- ②AIの勢い評価と過剰投資への懸念で揺らぎ、資金は他の分野・国へ
- ③社債市場大手ハイテクの発行が急増しても、比較的影響は小さい
要点
- 国債利回りは、特に長期で上昇。背景には期待される政策金利の道筋が引き締め方向になったことと、長期債を持つ見返りとして投資家が求める上乗せ(期間プレミアム)の上昇があり、これは物価懸念より財政圧力を反映していた。ユーロ圏の国債スプレッドもエネルギー価格の変動で拡大した
- AI主導の株式の勢いは、米大手ハイテク企業のレバレッジ拡大を背景とした収益性への懸念で揺らいだ。高レバレッジのAI特化型ヘッジファンドの破綻もあったが、全体の変動は抑えられた
- 米国では小型株がハイテク株を上回り、米国以外の市場が米国を上回る傾向。ユーロ圏株は銀行の好調などで上昇し、新興国市場も堅調。半導体比率の高い韓国市場はレバレッジの影響も受けて大きく振れた
- 信用スプレッドは歴史的に低い水準で、投資家は質の高い借り手に傾いた。大手ハイテク企業は特に長期の社債発行を増やした一方、リスクの高い分野では発行が鈍った。金は年初来の高値から下落を続けた
実務での対応
- 長期金利の上昇局面で、借入条件・返済計画・固定と変動の選択を点検する
- 詳細は原文の各章(長期金利・リスク資産・新興国資産)と囲み記事で確認する
BISという国際機関が、世界のお金の市場の動きをまとめました。中東での緊張の高まりや、国の借金が増えすぎないかという心配から、長期の金利が上がりました。AI関連の株の勢いも少し揺らぎましたが、投資家のリスクをとる気持ちは全体として強いままでした。
- ○当てはまる:国の借金への心配で、長期の金利が上がった
- ○当てはまる:AI関連の株の勢いは少し揺らいだ
- ×当てはまらない:投資家のリスクをとる気持ちはすっかり消えた
- ○当てはまる:会社の借金の市場は、おおむね落ち着いていた
ポイント
- 国の借金が増えすぎる心配から、長期の金利が上がった
- AIの株の勢いは揺らいだが、お金は他の分野や国の株へ向かった
- 会社の借金の市場は、おおむね落ち着いていた
ことばの意味
- 長期金利
- 長い期間お金を借りるときにかかる利子の割合
- 期間プレミアム
- 長い期間の国債を持つ見返りとして、投資家が求める上乗せの利回り
In the review period flare-ups in geopolitical tensions tested the positive momentum that had characterised the first half of the year. Markets faced bouts of volatility as hostilities in the Strait of Hormuz heightened uncertainty about the inflation and monetary policy outlook. On top of that, lingering concerns about the sustainability of fiscal burdens added to the pressure.
- 国際決済銀行(BIS): BIS Quarterly Review, September 2026
- 国際決済銀行(BIS): BIS Quarterly Review, September 2026 概観「Yields climb, yet risk appetite holds firm」
経済ニュースは公表された統計・見通しの紹介であり、投資の勧誘や売買の助言ではありません。数値は公表時点のもので、改定されることがあります。
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。