日銀の展望レポート(2026年1月): 緩やかな成長、物価は年前半に2%割れへ日本銀行が見る日本経済の先行き(2026年1月)
日本銀行は2026年1月23日、1月22、23日の金融政策決定会合で決定した「経済・物価情勢の展望(2026年1月)」の基本的見解を公表しました。経済は、所得から支出への前向きな循環メカニズムが徐々に強まることから、緩やかな成長を続けると見ています。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は本年前半に2%を下回る水準までプラス幅を縮小し、その後は徐々に高まって、見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えています。
要点
- 経済は、各国の通商政策等の影響を受けつつも、海外経済が成長経路に復していくもとで、政府の経済対策や緩和的な金融環境にも支えられ、緩やかな成長を続けると考えられる
- 消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、米などの食料品価格上昇の影響が減衰し、政府の物価高対策の効果もあって、本年前半には2%を下回る水準までプラス幅を縮小する。その後は人手不足感の強まりや中長期的な予想物価上昇率の上昇から徐々に高まる
- 前回の見通しと比べると、成長率は政府の経済対策の効果などから2025年度と2026年度が幾分上振れ、2027年度は幾分下振れ。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は概ね不変
- リスク要因は、各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向、企業の賃金・価格設定行動、金融・為替市場の動向など。リスクバランスは、経済・物価のいずれも概ね上下にバランスしている
実務での対応
- 自社の価格改定や賃金改定を考えるときの外部環境として、日銀が「物価は年前半にいったん2%を下回る」と見ている点を押さえておく
- 見通しの前提やリスク要因は原文(基本的見解)で確認する
日本銀行は、年に4回、これからの経済と物価がどうなりそうかを「展望レポート」にまとめて発表します。2026年1月23日の発表では、日本の経済はゆっくりと成長を続けると見ています。物価は、本年前半にはいったん上がり方がおだやかになり、その後はまた少しずつ高まっていくと予想しています。
- ①経済緩やかな成長を続ける
- ②本年前半の物価上がり方が2%を下回る水準までおだやかになる
- ③その後景気の改善や人手不足から、物価の上がり方は少しずつ高まる
- ④見通し期間の後半日本銀行の目標と概ね合った水準で動く
ポイント
- 日本の経済は、ゆっくりと成長を続けると見ている
- 物価の上がり方は、本年前半には2%を下回るくらいまでおだやかになる
- そのあとは少しずつ高まり、日本銀行が目標とする水準に近づいていくと見ている
ことばの意味
- 展望レポート
- 日本銀行が、これからの経済と物価の見通しとその考え方をまとめて発表する報告書
- 物価安定の目標
- 日本銀行が目指している、物価が前の年より2%ほど上がる状態
先行きのわが国経済を展望すると、各国の通商政策等の影響を受けつつも、海外経済が成長経路に復していくもとで、政府の経済対策や緩和的な金融環境などにも支えられて、所得から支出への前向きな循環メカニズムが徐々に強まることから、緩やかな成長を続けると考えられる。
リスクバランスをみると、経済・物価のいずれの見通しについても、概ね上下にバランスしている。
経済ニュースは公表された統計・見通しの紹介であり、投資の勧誘や売買の助言ではありません。数値は公表時点のもので、改定されることがあります。
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。