財政制度分科会が社会保障を議論、令和9年度の概算要求は39.7兆円来年の国の予算づくりで「社会保障」のお金を話し合いました
財務省は令和8年11月4日、財政制度分科会で配付した資料「社会保障」を公表しました。社会保障関係の令和9年度概算要求額は計39.7兆円(令和8年度当初予算の社会保障関係費は39.1兆円)で、資料は令和9年度予算編成の課題として、3年に1度の改定年にあたる介護・障害福祉報酬改定と薬価改定、生活保護制度の基準改定、70歳以上の医療費窓口負担割合や介護保険の2割負担の基準の見直し、社会保障負担率の目標の検討を挙げています。
要点
- 社会保障関係の令和9年度概算要求額は計39.7兆円(年金13.9兆円・医療13.0兆円・介護3.8兆円・少子化対策・子育て4.5兆円・福祉・その他4.5兆円)。令和8年度当初予算の社会保障関係費は39.1兆円
- 令和8年度の社会保障関係費39.1兆円は、前年度の38.3兆円から7,600億円の増
- 令和9年度は3年に1度の改定年にあたり、処遇改善や物価対応に対応しながら、サービスの質の向上や保険料・公費負担の上昇抑制の観点から、メリハリのある介護・障害福祉報酬改定を実施するとしている。薬価改定は市場実勢価格を把握した上で実施
- 医療・介護保険制度改革として、70歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合について、必要な受診が確保されるよう適切に配慮することを前提に、原則3割となっている現役世代との間で年齢によらない公平な応能負担を実現する観点からの見直しを挙げている。介護保険の2割負担の基準の見直しの結論や、医療・介護保険での金融所得・資産の扱い等の検討も挙げている
- 2027年度の社会保障負担率が2025年度と比較して上昇しないよう取り組むとし、社会保障改革について2026年度中に改革項目の具体化と工程の明確化を図り、順次実施するとしている
実務での対応
- 社会保険料率や報酬改定の行方は、今後の予算編成と制度改正の議論で決まるため、確定した内容が出るまでは資金計画に織り込まず、動きを追う
- 医療・介護・障害福祉の事業者は、令和9年度の報酬改定に向けた議論の対象に自社のサービス類型が含まれるかを確かめる
国が集めた税金や保険料は、年金・医療・介護・子育てなどに使われます。これを社会保障といいます。11月4日、財務省の専門家の会議がこの社会保障のお金について話し合い、その資料が公表されました。来年度に必要だと国の役所が求めた金額は、合わせて39.7兆円です。今年度に使うことが決まっている金額は39.1兆円なので、求めた額のほうが多くなっています。どこを増やし、どこを抑えるかはまだ決まっていません。
- ①役所が希望を出す来年度の社会保障に39.7兆円が必要だと、国の役所が求めた
- ②専門家が点検する11月4日、財務省の会議がこの金額と制度の課題を話し合った
- ③これから決まるどこを増やしてどこを抑えるかは、これからの話し合いで決まる
ポイント
- 来年度の社会保障に必要だと国の役所が求めた金額は、合わせて39.7兆円
- 今年度に使うことが決まっている金額は39.1兆円で、その前の年は38.3兆円だった
- 11月4日の会議の資料は、お年寄りが病院で払う割合や、介護のサービスに払うお金の決め方を見直すことを課題としてあげている。ただし、まだ決まったわけではない
ことばの意味
- 社会保障
- 年金・医療・介護・子育てなど、みんなで支え合うしくみ
- 概算要求
- 来年どれだけお金が必要かを、国の役所が前の年に出す希望の金額
- 保険料
- 病気やけが、老後にそなえて、働く人と会社が毎月出し合うお金
この記事は、検討中・要望の段階の内容を先取りして紹介するものです。実際に決まるか、内容や時期が変わるかは確定していません。決まった段階で改めて公表元をご確認ください。
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。