指標の読み方: マネタリーベースは3つの足し算でできている日本銀行が出しているお金の量、532兆円の中身
日本銀行は令和8年11月4日、マネタリーベース(2026年10月)を公表しました。マネタリーベースは「日本銀行券発行高+貨幣流通高+日銀当座預金」で、10月の平均残高は532兆5,717億円です。内訳は日本銀行券発行高114兆632億円、貨幣流通高4兆5,768億円、日銀当座預金413兆9,317億円(うち準備預金382兆1,699億円)で、8割近くを日銀当座預金が占めます。同じ月の数字でも、比べる相手によって増減の向きが変わる点が読み方の勘所です。
要点
- マネタリーベースは、日本銀行券発行高・貨幣流通高・日銀当座預金の3つの合計。2026年10月の平均残高は532兆5,717億円(内訳は順に114兆632億円・4兆5,768億円・413兆9,317億円。日銀当座預金のうち準備預金は382兆1,699億円)
- 残高は「平均残高」と「月末残高」の2通りで公表される。2026年10月は平均残高532兆5,717億円に対し、月末残高は537兆2,137億円
- 前年同月比(平均残高)は、マネタリーベース全体が−13.6%、日本銀行券発行高が−2.3%、貨幣流通高が−1.1%、日銀当座預金が−16.4%、準備預金が−15.2%
- 一方、2026年10月の季節調整済・前期(前月)比年率は+4.9%。前年の同じ月と比べるか、前の月と比べるかで向きが逆になることがある
- 金額の大きさの違いに注意する。現金(銀行券と貨幣)の合計は118兆6,400億円で、日銀当座預金413兆9,317億円のほうがはるかに大きい
対象:金融の動きを数字で押さえておきたい経営者・財務担当者。借入や預金の環境を考える材料として
実務での対応
- ニュースで「マネタリーベースが増えた・減った」と聞いたときは、前年同月比か前月比か、平均残高か月末残高かを確かめる
- 動きの大きい項目を見るときは、金額の大半を占める日銀当座預金の増減を先に見る
注意:マネタリーベースは日本銀行が供給するお金の量を表す統計で、世の中に出回っているお金の量(預金を含む統計)とは範囲が違います。この記事の数字は公表資料に載っている値と、その値から計算した差だけです。増減の理由は公表資料に書かれていないため、ここでは触れていません。
日本銀行は11月4日、10月のお金の量を発表しました。この量は「マネタリーベース」と呼ばれ、お札の発行高と、硬貨の流通高と、銀行が日本銀行に預けているお金の3つを足したものです。10月はならして532兆5,717億円でした。わたしたちが財布に入れているお札や硬貨は合わせて118兆円ほどで、残りの414兆円ほどは銀行が日本銀行に預けているお金です。つまり、見えないところにあるお金のほうがずっと多いのです。
- 日本銀行券発行高(お札)
- 114兆632億円
- +貨幣流通高(硬貨)
- 4兆5,768億円
- +日銀当座預金(銀行の預け金)
- 413兆9,317億円
- マネタリーベース
- 532兆5,717億円
ポイント
- マネタリーベースは、お札+硬貨+銀行が日本銀行に預けているお金の合計
- 10月はならして532兆5,717億円。そのうち414兆円ほどが銀行の預け金
- 去年の同じ月とくらべると13.6%減っているが、前の月とくらべる計算では増えている
たとえば:クラスの貯金を考えてみます。みんなの財布に入っている小銭が118円、先生の金庫に預けてあるお金が414円なら、クラス全体のお金は532円です。マネタリーベースも同じ足し算で、単位が「兆円」になっただけです。
ことばの意味
- マネタリーベース
- 日本銀行が世の中に出しているお金の量
- 日銀当座預金
- 銀行が日本銀行に預けているお金
- 前年同月比
- 去年の同じ月とくらべて何%ふえたか・へったか
出典(公表元)
- 日本銀行: 日本銀行 マネタリーベース
- 日本銀行: 日本銀行 マネタリーベース(2026年10月)
公表元の確認日:2026年11月5日
経済ニュースは公表された統計・見通しの紹介であり、投資の勧誘や売買の助言ではありません。数値は公表時点のもので、改定されることがあります。
この記事は官公庁の公表資料を要約・解説したもので、個別の事案への助言ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の手続きや判断は必ず公表元の最新の資料や、税理士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。